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ChatGPT で数学やってみる (その2)

どうも、やまです。

前回に引き続き、ChatGPT が数学に関してどの程度のことができるのか確認していきます。

 

前回の記事はこちら

yamath.hatenablog.com

 

ベクトル空間の定義は概ね正しく解答してくれましたね。

大学教養レベルの数学について定義を答えるくらいならば問題なさそうです。

では証明はどうでしょうか?

 

初歩的な命題の証明

解析学の初歩的な命題について聞いてみましょう。

参考書はこの辺りが定番でしょうか。

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以下の質問をしてみます。

入力: 2つの収束する実数列の和が、もとの数列の極限の和に収束することを証明してください。

GPT: 2つの収束する実数列の和が、もとの数列の極限の和に収束することを証明します。

まず、2つの収束する実数列  \{a_n\} \{b_n\} がそれぞれ  \lim_{n \to \infty} a_n = A および  \lim_{n \to \infty} b_n = B に収束すると仮定します。ここで、 A B は実数です。これらの和の数列  \{c_n\} を次のように定義します:

 c_n = a_n + b_n

この数列  \{c_n\} A + B に収束することを示します。

収束の定義を用いると、次のようになります:  \{a_n\} A に収束するということは、任意の正の数  \epsilon \gt 0 に対して、ある自然数  N_1 が存在して、すべての  n \geq N_1 に対して次の不等式が成り立ちます:

 |a_n - A| \lt \frac{\epsilon}{2}

同様に、 \{b_n\} B に収束するということは、任意の正の数  \epsilon \gt 0 に対して、ある自然数  N_2 が存在して、すべての  n \geq N_2 に対して次の不等式が成り立ちます:

 |b_n - B| \lt \frac{\epsilon}{2}

今、 N = \max(N_1, N_2) とします。すると、すべての  n \geq N に対して、次の不等式が同時に成り立ちます:

 |a_n - A| \lt \frac{\epsilon}{2}
 |b_n - B| \lt \frac{\epsilon}{2}

次に、 \{c_n\} の収束を示すために、 c_n = a_n + b_n について考えます。すべての  n \geq N に対して次のように計算できます:

 |c_n - (A + B)| = |(a_n + b_n) - (A + B)|
 = |(a_n - A) + (b_n - B)|

三角不等式を用いると、

 \leq |a_n - A| + |b_n - B|

ここで、すべての  n \geq N に対して、

 |a_n - A| \lt \frac{\epsilon}{2}
 |b_n - B| \lt \frac{\epsilon}{2}
であるから、

 |c_n - (A + B)| \leq |a_n - A| + |b_n - B| \lt \frac{\epsilon}{2} + \frac{\epsilon}{2} = \epsilon

したがって、すべての  n \geq N に対して

 |c_n - (A + B)| \lt \epsilon

が成り立ちます。

これは、数列  \{c_n\} A + B に収束することを意味します。したがって、2つの収束する実数列  \{a_n\} \{b_n\} の和の数列  \{c_n\} もまた、もとの数列の極限の和  A + B に収束することが証明されました。

 

............... すごい!!!

特に問題なく証明できていますね。

まあ、これくらい初歩的な命題の証明ならどこかのサイトに載っているものをコピペするだけでも答えられるか……

 

数学的な概念の説明

ある数学的な概念(例えば「ガロア理論」「ルベーグ積分」など)について詳細な部分まで正確に把握しようとするとそれだけで書籍の何章分かをまるまる割かなければならない、というようなことが往々にしてあります。

しかし、とりあえず大まかにその概念がどのようなものなのか知りたい!ということってありますよね。

そんなときに ChatGPT に尋ねてみたらよいのではないか?と思ったので、試しに「ルベーグ積分」について聞いてみましょう。

 

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結果に差が出るかどうかは分かりませんが、外来語部分は英字表記にして「Lebesgue積分」としてみます。

入力: Lebesgue積分について教えてください。

GPT: 

Lebesgue積分について

Lebesgue積分は、測度論に基づく積分の概念であり、リーマン積分の一般化として広く用いられます。この積分法は、特に非有界な関数や区間で定義された関数に対しても適用可能であるため、より広範な関数に対して適用できます。

基本的な概念

測度

Lebesgue積分の基礎には測度(measure)があります。測度とは、集合の「大きさ」を定量化するための概念で、特にルベーグ測度はユークリッド空間において直感的な「長さ」「面積」「体積」と対応します。

可測関数

関数がLebesgue積分可能であるためには、その関数が可測でなければなりません。可測関数とは、関数の値の逆像がすべて可測集合になるような関数を指します。

Lebesgue積分の定義

  1. 単関数の積分: 単関数(有限個の定数値を取る関数)に対しては、その値ごとに対応する測度を掛けた和として定義されます。具体的には、単関数  \phi
     {\displaystyle \phi = \sum a_i \chi_{A_i}}
    の形で表されるとき、そのLebesgue積分
     {\displaystyle \int \phi \, d\mu = \sum a_i \mu(A_i)}
    で定義されます。
  2. 非負の可測関数の積分: 任意の非負の可測関数  f に対しては、それを上に抑える単関数の極限として定義されます。具体的には、
     {\displaystyle \int f \, d\mu = \sup \left\{ \int \phi \, d\mu \mid 0 \leq \phi \leq f, \phi \text{ は単関数} \right\}}
  3. 一般の可測関数の積分: 一般の可測関数  f に対しては、まずその正負の部分  f^+ f^- に分けて、それぞれの積分を計算し、その差として定義されます。
     {\displaystyle \int f \, d\mu = \int f^+ \, d\mu - \int f^- \, d\mu}
    ここで、 {\displaystyle f^+ = \max(f, 0)} および  {\displaystyle f^- = \max(-f, 0)} です。

リーマン積分との比較

Lebesgue積分はリーマン積分と異なり、関数の値を区間ごとに「縦に」積分するのではなく、関数の値域ごとに「横に」積分します。このため、Lebesgue積分はリーマン積分よりも多くの関数を積分可能にし、例えば特異点を持つ関数や発散する関数に対しても適用可能です。

収束定理

Lebesgue積分の重要な特性の一つとして、いくつかの収束定理があります。特に重要なのは以下のものです。

  • モンローの収束定理(Monotone Convergence Theorem)
  • ファトゥの補題(Fatou's Lemma)
  • 優収束定理(Dominated Convergence Theorem)

これらの定理は、関数列の極限とその積分を交換する際に有用です。

応用

Lebesgue積分は、確率論、解析学フーリエ解析など多くの数学の分野で基盤となる概念です。特に、確率論では確率測度を用いて確率変数の期待値を定義するために使われます。

以上がLebesgue積分の概要です。より詳細な理解には、測度論や実解析のテキストを参照することをお勧めします。

 

うわぁ~~~、便利!!!

これは使えそうですね。

理解した上で読むから意味が分かるだけで初学者からしてみればこの説明ではよく分からないと言われればぐうの音も出ませんが……

まあ、数学とはそういうものです(適当)。

 

やはり ChatGPT の要約力は素晴らしいですね。

少なくとも私よりは遥かに要約がうまい(笑)

今回はこの辺で終わりです。

 

次回からは、python のコードを書かせたり、当サイトのWebデザインについてアドバイスを求めたりなど純粋数学以外のこともいろいろやっていきたいですね。

あと、NISA で個別株にも手を出そうかと考えているところなので、株価の変動に関連して時系列分析などについても ChatGPT の力を借りながら勉強したいです。

 

では!!

 

ChatGPT で数学やってみる

どうも、やまです。

今回が初回投稿です。

当ブログの内容は、名前の通り「AI でいろいろやってみよう」的な感じにしようと思っています。

といっても、ここで言う AI とは主に(というかほぼすべて)ChatGPT のことです。

そして、ChatGPT にやらせる「いろいろ」とは、私自身の趣味である数学に関するものが多くなると思いますが、それ以外にも少しずつ手を出してみようと思っています。

ちなみに、私は AI に関してはまったくの素人です…

 

現在の ChatGPT ではどこまで数学を扱えるのか

初回投稿ということで、まずは現在(2024年5月)における ChatGPT が数学に関してどの程度のことができるのか、ゆる~く確認してみることにします。

使用するモデルは GPT-4o です。

 

具体的に、ChatGPT に説明させたいのは

  • 概念の定義
  • 命題の証明
  • 特定の分野の概要

などの内容です。

予想としては、正確な定義を説明するのは割と得意そうだと思っています。

また、要約は ChatGPT の得意分野でしょうから (知らんけど) 概要説明も専門的過ぎない内容ならばうまくいきそうな気がします。

証明はどうなんでしょうか……

 

まずは大学教養レベルの数学として定番の線形代数からです。

( ↓ かの有名なチャート式)

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( ↓ 私が大学1年の授業で使ったのはこちらでした)

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ベクトル空間の定義を聞いてみましょう。

入力: ベクトル空間の定義を教えてください。

GPT: ベクトル空間(ベクトルくうかん、vector space)は、数学の線形代数学において、ベクトルと呼ばれる要素からなる集合と、それに関連する演算(ベクトルの加法およびスカラー倍)が定義された代数的構造です。具体的には、ベクトル空間は以下の要素から構成されます。

1. 集合  V

ベクトルと呼ばれる要素の集合。

2. スカラーの集合  \mathbb{F}

通常は実数体  \mathbb{R} あるいは複素数体  \mathbb{C} ですが、一般的には任意の体(field)でよい。

3. ベクトルの加法

任意の2つのベクトル  \mathbf{u}, \mathbf{v} \in V に対して、  \mathbf{u} + \mathbf{v} \in V であること。

加法には以下の性質がある:

  • 交換律:  \mathbf{u} + \mathbf{v} = \mathbf{v} + \mathbf{u}
  • 結合律:  \mathbf{u} + (\mathbf{v} + \mathbf{w}) = (\mathbf{u} + \mathbf{v}) + \mathbf{w}
  • 零ベクトルの存在: 零ベクトル  \mathbf{0} \in V が存在し、任意の  \mathbf{v} \in V に対して  \mathbf{v} + \mathbf{0} = \mathbf{v}
  • 逆元の存在: 任意の  \mathbf{v} \in V に対して、逆元  \mathbf{-v} \in V が存在し、  \mathbf{v} + (\mathbf{-v}) = \mathbf{0}

4. スカラー

任意のスカラー  a \in \mathbb{F} と任意のベクトル  \mathbf{v} \in V に対して、  a\mathbf{v} \in V であること。

スカラー倍には以下の性質がある:

このように、ベクトル空間は、ベクトルの加法とスカラー倍の2つの演算が定義され、これらの演算が特定の公理を満たす代数的構造です。これにより、ベクトル空間は様々な数学的な操作や解析において基礎的な役割を果たします。

さすがに、線形代数の授業を履修しているそのへんの大学1年生よりはしっかり解答できていそうです(「そのへんの大学1年生」としてどの程度のレベルを想定するかによりますが…)。

 

初回投稿があまり長い記事にならないように今回はここで一旦終わりとして、次回以降の記事で

  • より専門的な内容はうまく説明できるのか
  • 厳密な定義ではなく(正確性を損なわない範囲で)もう少し噛み砕いた概要説明はできるのか
  • 命題の証明はできるのか

などについて試してみようと思います。

 

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